中国投資企業、OD05の正体を探る

中国の投資マネー「OD05」の正体とは

背景不明のOD05のベールを東日本大震災(3・11)がOD05のを剥がしてしまった。

 

3・11から11日後の3月22日による日本株とりわけ東京電力株の価格急落を受け、中国CICの汪建煕・副総経理が「数10社の日本企業へ投資しているが、投資総額は報道されている5222億元の数十分の一に止まっており、東京電カヘの投資額も4500億円よりかなり低い金額である」「一時的な要因に対して大げさになる必要はない」とコメントしたことを、中国の国家機関である新華社が3月23日に報じたのである。

 

汪建煕氏のコメントにある「4500億円」は、OD05が昨年九月末に保有していた東電株の時価総額358億9000万円を人民幣建ての「3598億9000万元」と勘違いし、それを日本円建てに換算した「4496億5400万円」を概算で述べたものだと考えられる。

 

中国語では「円」も「元」も同じ発音(YUAN)であり、どちらも「圓」の略記として用いられてきたので、こうした間違いは起きやすい。この汪建煕氏の発言を新華社が報じたことで、OD05の資金にはCICの資金が含まれていることを、中国共産党が認めたことになった。

 

汪建煕氏のコメントにある「5222億元」は、換算すると約6兆4124億円である。一方、OD05が昨年九月末に保有していた日本株の時価総額は、投資先各社の有価証券報告書によると、約1兆6161億円であった。このことからOD05にはCICの他に中国の全国社会保障基金や適格国内機関投資家(QD、さらには外貨準備を管理する国家外匯管理局(SAFE)などの資金が入っているのではないかと思わせる。

 

OD05は株式を買い進むだけで、一株も処分した形跡も、会社に対して何か要求した形跡もない。しかし国際投資資金を預かる業務者たちが、異口同音に「中国は最大のお客様です」と語る通り、中国は世界最大の規模に膨らんだ外貨準備をドル建て以外のさまざまな金融商品に投資している。3・11以前から、OD05がこのまま日本株を買い越していけば三年から五年で圧倒的な大株主となり、日本の大企業の経営に参加してくると見られていた。3・11はその時期を大きく前倒しさせた。