3・11東日本大震災の日本経済

3・11東日本大震災の日本経済

3月に東日本大震災が起きた直後、多くのエコノミストは夏場から復興需要による日本経済の回復・成長を予想した。だが現時点では遅れそうな気配である。実際に被災地を訪れてみると、津波被害による影響は甚大で、壊滅した町をどう再建するのか、決まっていないところがほとんどだ。

 

ただ春先に懸念されていたサプライチェーンの寸断は予想以上に回復が早く、夏場の電力不足は企業などの努力により乗り切れそうな雰囲気にある。このため今回本誌で取材した人からは、秋以降、日本経済は復活するのではないかという声を何度も聞いた。海外投資家も日本に注目しているという。

 

むしろ経済への悪要因は外にある。米国景気の失速懸念、欧州財務危機問題、新興国のインフレ懸念。最大の懸案であった。ギリシヤ危機は7月時点ではいったん回避したものの、根本的解決には程遠く、予断を許さない状況だ。私は、日本一人勝ちのグローバル・リセッションを予想する。

 

日本に一時的な復興特需が訪れても、少子高齢化という構造問題が横たわっていることには変わりなく、中長期的には厳しい状況だ。新興国の成長をいち早く取り込み、真のグローバル化を果たすべきだと分析する。引き続き、国内外の金融・経済の状況を見渡しながら、「次の一手」のヒントが提示でさればと考えている。